マルハニチロ「旨王」バナメイエビ!エクアドルで育まれた旨さの秘密

最も身近な海産物の一つであるエビ。漢字では「海老」と書きます。体をくの字に曲げた姿や長いひげが老人を連想させることから、この漢字が当てられるようになったとされており、長寿の象徴や縁起物としても古くから親しまれてきました。

そんな私たちの食卓を彩るエビですが、「旨王(うまおう)」というエビを聞いたことはありますか?
これはクルマエビやサクラエビといったエビの品種ではなく、マルハニチロが厳選して仕入れたエクアドル産の養殖バナメイエビに、当社えび担当者が「旨い!」と自信をもって命名したブランドの名前です。

マルハニチロでは天然・養殖・加工済みのエビを、年間約40,000トン(2024年1月~12月累計)世界中から買い付けています。これはなんと国内シェアの約18%。仕入れたエビは、マルハニチロ製品の原材料やレストランなどの業務用、そして家庭用にも広く流通しています。みなさんが召し上がっているエビはマルハニチロが輸入したエビかもしれませんね。

そんな“エビ通(つう)”マルハニチロが、なぜこの「旨王」バナメイエビに惚れ込んだのか、この記事ではその舞台裏をご紹介します。

バナメイエビはどんなエビ?ブラックタイガーとの違い

(世界のエビ生産量推移)

上のグラフは、世界のエビの総生産量および、天然エビと養殖エビの生産量を示しています。2020年は世界のエビの総生産量は1,009万7,817トン、そのうち天然が約3割、養殖は約7割を占めています。

(生産量と単価推移 左:ブラックタイガー 右:バナメイエビ)

その後、天然エビは約300万トンで推移していますが、養殖エビは2022年には920万7,950トン、2023年には932万7,935トンと、右肩上がりの生産量が続いています。

以前は養殖エビといえばブラックタイガーの印象が強かったのですが、2000年以降にバナメイエビがブラックタイガーを追い抜き、今では養殖エビの大半がバナメイエビです。

(バナメイエビ)

バナメイエビが養殖の主役となったわけは、ブラックタイガーとの生態の違いが関係しています。

バナメイエビは、わずか100~120日の短期間で、出荷できるまでに成長し、1年で2~2.5回のサイクルで収穫が可能です。また、稚エビの生存率が高く、水中を泳ぐ生態から、高密度養殖に適しています。飼料効率も優れており、低コストでの大量生産が可能です。人工的に給餌を行い、水温・塩分・魚体の健康を徹底管理し、高い生存率を維持できる「集約養殖」が主流です。

一方、ブラックタイガーは出荷できるまでに150~180日かかり、収穫サイクルは年1~1.5回。稚エビの生存率はバナメイエビより低く、水底を歩く生態から比較的大きな養殖スペースが必要となり、生産効率はバナメイエビに劣ります。バナメイエビと同じ「集約養殖」の場合は、飼料もバナメイ以上に必要となるため、コストが高くなる傾向にあります。自然の地形に放ち給餌を行わない「粗放養殖」が主流ですが、集約養殖を行う場合もあります。

品種バナメイエビブラックタイガー
行動泳ぐエビ歩くエビ
稚エビ投入量1㎡当たりエビが多い1㎡当たりエビが少ない
稚エビ生存率高い低い
環境適応力病気に強い
広い水温域で生存可能
病気に弱い
低水温に弱い
摂餌効率良い普通
養殖期間100∼120日
(年に2∼2.5回)
150∼180日
(年に1∼1.5回)


(マルハニチロ株式会社作成)

エクアドルの養殖バナメイエビはここが凄い!

(世界のエビ総生産量)

バナメイエビは、1990年代に中国などのアジア諸国で養殖が広がり、2000年以降に中国南部から東南アジアにかけて爆発的に生産量が増えました。現在もバナメイエビの国別生産量は中国が一位です。

しかし、今回の主役である「旨王」のバナメイエビはエクアドル産。バナメイエビはもともと中南米の太平洋岸に生息するエビで、エクアドルはその原産地に近い赤道直下に位置します。養殖池では年間を通じてバナメイエビ養殖の適温である30℃前後の水温が保たれているので、中国産や東南アジア産よりサイズが大きいのが特徴です。

(エクアドルの広大な養殖池)

「旨王」として使用されるバナメイエビは、自然豊かで広大な養殖池にろ過システムを導入し、土壌や環境に優しく、エビは低ストレス環境で育てられています。養殖業界では「抗生物質」の使用が厳しく取り締まられていますが、エクアドル産エビの輸入時の検査においてこれまで検出されたことはありません。

鮮度と旨みを封じ込めるブライン凍結技術

(左:収穫されたエビのチェック 右:ブライン冷凍工程)

「旨王」となるバナメイエビは、水揚げ(収穫)されて間もないエビを急速に凍結します。一般的には数時間かかるところを、わずか20分で急速冷凍。この技術はブライン凍結と言い、消費電力の削減にもつながる効率的な方法です。エビの分野ではエクアドルが先進的に採用しています。

また、一尾一尾バラバラに凍結する仕上げを採用しているため、身崩れがなく、使いたい分だけ取り出せるので無駄も出ません。

製品の買い付けにあたっては、現地での買付時、生産完了時、日本到着後の3段階で味や見た目などの評価が実施されています。マルハニチロの担当者や現地のエージェント、およびマルハニチロ中央研究所による官能評価に合格したエビが「旨王」として食卓にあがります。

(旨みのつまった「旨王」のパエリア)

年末年始や記念日など、エビを食べる機会が増える特別な日はもちろん、日々の食卓を彩る一品としても。「旨王」の鮮やかな赤色と堂々たるサイズ感が、食卓をいっそう華やかにしてくれます。

マルハニチロダイレクト 有頭バナメイエビ「旨王」
https://www.direct.maruha-nichiro.co.jp/products/50020