アラスカで食卓に上がる魚介類を日本風にアレンジして楽しむ

豊かな自然と商業漁業港として有名な港町、アラスカ州・ダッチハーバー。
名前は聞いたことがある、という方は多いのですが、実際に観光などで訪れたことのある方はあまりいないようで、日本人には馴染みは薄いかもしれません。

でも実はこのダッチハーバーの豊かな自然の恵み、私たち日本人も享受しています。
たとえばチクワや白身魚のフライなど、 お弁当のおかずの定番ですよね。また、なべ物の中に入っているタラの切り身やカニなど、知らず知らずのうち、私たちも有難くいただいています。
そんなアラスカ・ダッチハーバーのシーフードを紹介いたします。

銀ダラの水炊き

(水炊き用として食卓にあがる銀ダラの切り身)

写真の魚は銀ダラです。ざっくりとぶつ切りにしたもの。
身だけで1尾7ポンド以上(約3.2kg)もある銀ダラは、大きいサイズほど高値がつく傾向にあります。

日本では、切り身2~3切れが1パックになっているものや、西京漬け等として、1切れずつカットして売られているものをスーパーなどで今でも見ることはありますが、以前に比べると銀ダラの輸入量はすっかり減ってしまいました。

(加工前の銀タラはこんな姿)

キンキ(キチジ)のカマ

(アラスカキチジのカマの部分)

こちらはキチジのカマの写真です。日本でキチジといえば高級魚。20~30cm程度のものなら、旬の時期は1尾で軽く千円を超えます。
日本で獲れるキチジは20~30cmあれば立派な成魚です。ただそのサイズでは、カマだけで流通することはありません。

実はこの写真のカマは、アラスカで獲れるアラスカキチジのカマ。日本のキチジとは種類が異なり約80cmにもなります。
漁獲量は年間約2千トンで、日本のキチジの倍の水揚げですが、それでも他の魚の漁獲量から比べると全体量は少なく、貴重な魚といえるでしょう。
脂ののったアラスカキチジのカマは、ヘッドレスに加工した際に切り落とされ、カマだけで輸出されます。
高級魚キチジのカマをもし見かけたら、ぜひ一度ご賞味してみてください。

ズワイガニ

鍋の定番ズワイガニも、銀ダラやキチジ同様にダッチハーバーから輸入されています。
日本で流通しているズワイガニの中には、オピリオ種、バルダイ種があります。
多く売られているのはオピリオという種類。日本海で水揚げされる「松葉ガニ」や「越前ガニ」も同じ種類です。
もう一種はバルダイと呼ばれる種類。また両方のハイブリットタイプも存在します。

アラスカでは漁獲量も漁獲枠も、オピリオ種とバルダイ種ごとに分けられています。そしてズワイガニは、加工の際は生きているカニだけを使うというルールがあります。このような取り組みやルールによって、鮮度や品質が安定的に保たれているのです。

鮮度のいいズワイガニ。冷凍のものは冷蔵庫に入れてゆっくり解凍してくださいね。茹でガニ、鍋、みそ汁、チャーハン、コロッケなど様々なレパートリーに。

(ズワイガニ・バルダイ種)

遠いアラスカで獲れた海の恵みが、知らず知らずの内に日本の食卓へとつながっています。
輸送や保存の技術が急速に発展したおかげで、最近は遠く離れた国や地域の海産物が身近になりました。そして同時に、これまでは魚やカニが獲れなかった地域の人たちも、魚やカニを食べられるようになりました。そのため世界中で魚やカニの需要が急増しています。

この記事で取り上げた銀ダラやズワイガニの資源は、持続的な傾向にあります。
今後、限りある海の資源と、それを消費する人間とのかかわり方は、より一層大切になってくることでしょう。

この記事に含まれるキーワード

クリックするとキーワードが含まれる記事を検索します。