タイセイヨウサバ

英名:mackerel
学名:Scomber scombrus
標準和名:タイセイヨウサバ
分類:スズキ目 サバ属
一般的名称:ノルウェーサバ

分布域

(ノルウェー輸出審議会)
 白色:分布域 
青色:産卵場

もともと、標準和名 タイセイヨウサバ(一般的名称ノルウェーサバ)の分布は、ノルウェーとイギリスやEU、そして一部公海でした。
2007年頃から回遊パターンが北上して、アイスランドのEEZ(排他的経済水域)に回遊するようになりました。近年(2025年)アイスランドの東側までは、漁場推移から見てあまり回遊せず、公海・ノルウェー・英国・EU海域で主に漁獲される従来のパターンに戻ってきているようです。

タイセイヨウサバの特徴

タイセイヨウサバのうち、ノルウェーに水揚げされたノルウェー産サバがもともとはノルウェーサバと呼ばれていました。日本のマサバやゴマサバに比べて、はっきりした縞模様があるのが特徴です。

ここでは、日本に輸入されているノルウェー産のサバを例にあげて話すと、一年を通じて脂がのっているわけではありません。脂が身に回って霜降り状態になるのは、9月中旬~10月末頃にかけてで、この時期の脂肪分は25~30%程度に達します。
一方で産卵期と産卵後の春から夏頃にかけては、日本のマサバ同様に脂肪分は5~10%程度と低くなります。

ノルウェーサバは、漁船ごとに漁獲枠が科学的根拠に基づいて割り振られています。このため、脂がのった品質的によい時期を狙って水揚げされます。
また、未成魚は漁獲せず、漁獲量の99%が食用向けです。これに対して、日本の食用比率は缶詰や加工食品食向けが4割程度、残りの約6割はマグロなどの養殖のエサとして使用されます。
ノルウェー産のタイセイヨウサバはその大きさや脂のりの良さから日本でも人気があり、塩サバなどの加工原料として広く使用されています。
NSC(ノルウェー水産物審議会)によると日本の末端市場で販売されているサバは、全体では50%、量販店では55%がノルウェー産という調査結果が出ています(2024年)。

タイセイヨウサバの 生態情報

産卵時期

主に春

寿命

15年前後

エサ

雑食性:動物性プランクトン、小魚、オキアミ類