日本では魚を食べる量が減り、肉を食べる量が増えている傾向があります。 でも、世界では魚食がどんどん増えているのです。
いったい何が起こっているのでしょうか? そこには、検索しても出てこない、あなたが知らない理由があったのです。
この記事では、このうち3つの理由を紹介します。
海外旅行に出かけると、日本食レストランをよく見かけませんか?
世界の日本食レストランの数は、2006年には約2.4万店でしたが、2017年には約11.8万店まで急増。 2013年以降の増加は、和食がユネスコも世界無形文化遺産に登録されたことも一役買っていると言われています。
海外に行くと、日本食が恋しくなることがありますよね。
もともと日本食レストランでは日本人を多く見かけたものです。
しかし今では、現地の方々も日本食を好んで食べているのです。
日本食といえば、すし・天ぷら等、魚が用いられることも多いです。
日本食レストランの増加が、魚の消費を増やす一因になっていることが考えられます。
日本を訪れる外国人の数が年々増えています。
2017年の訪日外国人旅行者は2,869万人で、10年前の3倍強。
うなぎ上りですね。
さらにこれからもますます外国人旅行者が増加することが予想されます。
日本を訪れる外国人の主要な目的の一つが、日本食です。
そして、寿司や天ぷらをはじめとした日本食には、魚介類が多く含まれています。
日本で日本食を堪能してファンになった人たちが、自国に帰って同じようなものを食べたい!特に魚介類を食べたい!と欲求を持つことは想像に難くありません。
世界的な健康志向も、魚食の増加の要因だと考えられます。
魚を食べることで、健康のために大切といわれるオメガ3などが摂取できます。
健康や美容への欲求から、魚に注目する人が増え、世界全体で魚介類を食べる量が年々増加しているのです。
ちなみに、日本はもともと、世界で最も魚食が多い国の一つでした。
しかし、2011年に、一人当たりの一年で食べる肉類の量が魚介類の量を上回りました。
そして、その差は年々広がっています。
「魚離れ」という言葉が世に出て久しいですが、それは日本特有の話なのです。
魚は世界的に「貴重品」になりつつあるかも知れません。
このように日本で魚の消費が減る中、世界では魚食にどんどん人気が集まっているのです。
それに伴い魚の価格も上がっており、世界で水産物の買付競争が激化しています。
グローバルな視点では、今後、世界の人口がさらに増えること、一人あたりが食べる魚の量も増えることが予想されます。
しかし、魚介類の需要がいくら増えても、水揚げ量が増え続けるわけではありません。
魚も限られた資源です。魚が不足していくことが容易に予想できます。
そこで、海洋資源を守りながら食べ続けようという動きが広がっています。
資源の持続可能(サステナビリティ)を考える、ということです。