白身魚のフライは、コンビニやファストフード店などでもよく見かけますが、何の魚が使われているのかご存じでしょうか?
食べ物の産地や原料を気にする方も多いと思いますが、白身魚フライに関しては知らないままの方が多いと思います。
白身魚フライの正体とは?
「白身魚フライ」という呼び方、よく考えると不思議ではありませんか?
「アジフライ」や「イワシのフライ」など、一般的には魚の名前を付けて呼ぶのではないかと思います。
「青魚フライ」とは言いませんよね。
青魚にも、サバやアジ、イワシなど、さまざまな魚があります。
白身魚にも、タイやヒラメ、タラなど実にたくさんの種類があります。
でも、青魚の方はちゃんと「アジフライ」などと呼ばれるのに、「白身魚フライ」となると、なぜかひとくくり。
同じ白身魚でも、魚の価値や単価が大きく異なるのにもかかわらず、です。
白身魚フライによく使われているのは、スケトウダラやホキなどです。
この記事では、おいしい白身魚フライに使われる代表格のスケトウダラについて、もう少し詳しく紹介したいと思います。
白身魚フライに使われている魚の代表がスケトウダラです。
スケトウダラは、2016年に世界で約350万トンも漁獲されました(データ出典:FAO)。
次に多いマダラでさえ180万トンですので、スケトウダラは他の白身魚よりも圧倒的にたくさん獲れている魚なのです。
スケトウダラは白身魚フライに使われるだけではありません。
スリミとなって、フィッシュソーセージ、カマボコ、カニカマなどに加工されています。
どれも私たちの食卓によく並ぶ食品ですよね。
また、意外と知られていないのが「タラコ」です。
タラコは、名前を見ると「タラの子」。もしかしたらマダラの卵だと思われているかもしれません。
ところが、タラコの親はマダラではなく、スケトウダラなのです。
スケトウダラは、私たちにとって非常に身近な白身魚なのですね。
白身魚フライに使われる魚の代表格であるスケトウダラ。いったいどこで獲れるのでしょうか?
現在、代表的な漁場のひとつがベーリング海とアラスカ湾です。
実は、約40年前の1977年以前は、日本の漁船だけで300万トンを超えるスケトウダラを獲っていました。日本の漁船がアラスカ沖などに行って漁を行っていたのです。
しかし、1977年に設定された200海里漁業専管水域により、アラスカ沖などの好漁場で日本の漁船の操業ができなくなってしまいました。
ただ、日本の漁船が出ていってしまうと、困ったことが起こりました。
アメリカには、日本の漁船が獲っていた分を漁獲する漁船も、水揚げされた魚を処理する加工場も十分になかったのです。
そこで日本の水産会社がアメリカと協力して、アラスカのダッチハーバーに工場を作りました。
その中でマルハニチログループでは、米国法人を通じ、アラスカで年間約30万トンのスケトウダラを取り扱っています。
日本のスケトウダラの水揚げ量は2017年で約13万トンですが、その2倍量を超えています。
現在はそこで水揚げされた魚が「輸入」という形で日本に入ってきているのです。
もともとアラスカの漁場や生産現場を開拓したのは主に日本の会社だったですね。ご存じでしたか?
アラスカのスケトウダラ漁は、資源管理が徹底されているという特徴があります。
魚は貴重な資源です。獲りすぎるといなくなってしまいますが、科学的根拠に基づいて毎年漁獲量を決め、その通りの数量を水揚げしていくアラスカの漁の方法なら持続可能。
持続可能な漁業の証であるMSC認証も取得しています。
マルハニチロの「白身&タルタルソース」は、100%アラスカのスケトウダラを使用。
使われているのは、すべてMSC認証を取得した漁業でとられたエコな原料です。
この白身魚フライなら、食べても魚の獲りすぎにつながりません。
地球にやさしくておいしい白身魚フライ、安心して食べ続けられますね。