意外かもしれませんが、1位はサーモン(18.9%)なんです。
2位のマグロの赤身11.5%、3位のマグロの中トロ(7.5%)、9位のマグロの漬け・大トロ(各2.9%)を合わせれば、マグロが1位ともとれますが、それでもサーモン人気は圧倒的です。
「まずはビール」ならぬ、「まずはサーモン」!?
詳しくはこちら https://www.maruha-nichiro.co.jp/corporate/news_center/research/pdf/20180329_kaiten_sushi_cyousa.pdf
ランキングでは「よく食べているネタ」、そして「シメに食べるネタ」でもサーモンがトップという結果が出ています。
「よく食べているネタ」は7年連続でトップ!
サーモンの人気がゆるぎないものになっていることがわかります。
回転寿司でよく使われているアトランティックサーモンは、ノルウェーやチリが主要生産国となっている「養殖」のサーモン。
もともとサケを生で食べる習慣は、日本でも外国でもありませんでした。
それを「生」で食べられるように「市場開拓」した結果、今では寿司の主要商材として、世界中に市場が広がっています。
にぎり寿司として生でサーモンを食べるようになったのは、今からわずか数十年前のことですから、寿司ネタとしては新参者です。
サーモンはノルウェーで約130万トン養殖されています(2017年)。
ノルウェー政府は2050年までに、養殖のサーモンを500万トンに増やす計画で、現在、巨大な養殖生けすや、船そのものが大きな養殖場になる設備の実用化を進めているところなのです。
全長430メートル幅54メートルと、一隻で1万トンのサケの養殖が可能とされる設備も実用化され世界最長の船になるだろうといわれています。
ちなみに日本での鮭の水揚げ量は7万トン。
養殖ギンザケの数量は1.6万トンです(2017年)。
一言に養殖と言っても、カキやワカメなどとは異なり、魚の養殖ではエサを与える必要があります。
サーモンの場合、体重を1kg増やすのに1.2kgのエサで済むのですが、豚は3kg、牛は8kg、クロマグロでは15kgのエサが必要と言われています。
これを増肉係数と言います。
サーモンのエサには、約30%(魚粉20%+魚油10%)の魚由来の成分が含まれています。
最近は魚由来のエサの価格が、養殖の増加とともに上昇傾向となっているので、植物タンパクと油の利用も進められています。
近年、各方面でサステナビリティ(資源の持続可能性)の取り組みが行われています。
当然、エサとなる魚資源も持続性が必要という考えが広がってきました。
アンチョビー(カタクチイワシ科の小魚)により、世界最大のエサ供給国であるペルーでは、漁獲可能量(TAC)を設定して漁船毎にそれを配分する方法をとっています。
そして資源管理を実施しながら持続可能な漁業を目指しています。
大人も子どもも楽しめる回転ずし。
今では世界中に広がりつつあります。
いつまでもおいしいお寿司が食べられるためにも、海といのちの未来を守っていきたいですね。